合格体験談'noindex
広く浅く、とにかく穴を埋める。
受験に落ちてから三年間、私はずっとそうやって過ごしてきた。高校受験の二の舞にはなりたくない。今度こそ国公立に行きたい。
これは周囲とは真逆の方針であったが、学力の劣るわたしにとって最善策だったと思う。わたしは負けず嫌いな面があり得意科目で負けると悔しく感じるが、あえて得意を伸ばそうとはしなかった。中学はそれで失敗したからだ。代わりに苦手な科目や受験であまり重要視されない科目の勉強を頑張った。得意を伸ばすことよりも、穴を埋める方が大切だと痛感したからだ。
そうしているうちに、模試の判定は私大はEばかりだが国立ならばBやCになっていた。また、マーク模試の方が記述よりも成績が良かった。そのような結果はやはり周囲と逆だったようだが、もはや志望校が違うから気にしなかった。
そして、高校の三年間は小学校の一年間よりも早く過ぎて、受験となった。体調は万全だった。試験会場の行き方も完璧だ。腕時計の時刻も合わせた。受験票も持った。鉛筆は削り過ぎていない。
最初がセンター試験でそれが最重要だったが、7教科9科目全て無事に終了した。選択科目やマークミスは毎回念入りに確認した。この試験で人生の大半が
後日の自己採点とその合否判定で、落ちる気がした。そこで併願の私大の赤本を解いたが、勝てそうに無いと思った。そして案の定、全部落ちた。さらにその状態で卒業式。当然、楽しめない。お世話になった先生方に合わせる顔が無い。幸いにも国立はまだ希望がある。しかし一次募集は落ちると思っていたから二次募集の対策をした。
結果的には、一次募集で合格していた。喜びよりも安堵が大きかった。
これで、やっと、次からは、得意を伸ばすような勉強ができる。
*このような受験を真似して生じるいかなる結果も感知しません。