SNS は便利ですが、そこで完結せず、HTML を公開することが大切です。つまりウェブサイトを作ることです。決して「HTML 手打ち」の話ではありません。最終的に HTML になるなら、方法は關係ありません。ここでは HTML の長所を説明します。
HTML の一番の長所は、誰が何を讀むかが明白であることです。書く側は公開する内容をすべて自分で管理できて、讀む側は何を讀むかを選擇できます。SNS はその點で曖昧だから、見たくない投稿や人物を見てイヤな思ひをすることがあります。
SNS には「友達の友達」みたいな人の投稿が目に入りやすいといふ特徴があります。自分の友達に向けて書いたつもりの言葉が「友達の友達」にとつては不快なことがあります。
單なる HTML には「返信」「リアクション」「再投稿」「フォロー」などの安易なコミュニケーション機能がないところも特徴です。これは問題の囘避につながります。反應することに手間がかかるから、考へる時間ができて冷静になることができます。
ところで、筆者の樣にウェブサイトの更新を SNS で告知すると告知の投稿で問題が生じる可能性があります。それでも、SNS に沢山投稿することと比べたら問題が起きにくいと思ひます。
適切に書かれた HTML は、データとして長持ちさせることができます。結局は單なるテキストファイルのあつまりに過ぎないため、バックアップしたり、別のサーバーに轉送したりが容易です。SNS の場合、投稿はデータベースに保存されるため、プログラミングされた通りにしか利用できません。
HTML を公開する時、大抵は PC に保存した HTML をサーバーに轉送して公開します。PC とサーバーとの2箇處にバックアップされるから、PC のデータが消えた時はサーバーから取得し直せばいいし、サーバーが使用できなくなつた場合は別のサーバーに轉送すれば復活できます。
更に Git を使用して Gitler などの第三者のサーバーにソースコードを保管しておけば、よほどのことが無い限り、どこかに HTML を殘せるはずです。
蓄積された HTML を最大限に活かすことも大切です。1度書いて終りではなく、後から書き足したり修正したりできます。同じ題材についての HTML が沢山できたなら「後づけ」で一覽を作れば、あたかも1つの書物かの樣に見せられます。これは讀む側にとつて親切です。
現在のウェブでは、大手の SNS から自由になるために分散型の SNS が注目されてゐますが、その一方で、サーバーの維持費や管理者の負擔が課題になつてゐます。管理しやすい小さなサーバーを沢山作ることが有力な解決策ですが、そもそも SNS の使用を減らして、HTML を主體にすることを提案します。
HTML を公開するためのサーバーは安價で用意できます。無料のレンタルサーバーもあります。剰つてゐる PC をサーバーにすれば I2P や Tor でも公開できます。サーバー側のプログラミング (PHP や NodeJS など) を使用せず「静的なファイル」を配信するだけなら、短期間に大量の轉送が發生しない限り、サーバーに大きな負荷はかかりません。
分散型の SNS を使用してゐる人には特に、HTML を書くことをおすすめします。SNS に書ききれない長文を投稿したい時にも役立ちます。SNS の投稿や會話を引用で記録しておくだけでも後で讀み返せて便利です。きつと HTML を氣に入るはずです。