代替ブラウザーの重要性

• 2023-09-18 (陰暦08月04日) たかし
• 最終更新日: 2024-02-02 (陰暦01月03日)

1. 代替ブラウザーの定義・長所

筆者が「代替ブラウザー」と呼ぶ物の大切さを説明します。ブラウザーは Chrome・Firefox・Safari だけでは不充分です。

代替ブラウザー (筆者の造語)

自前の描畫エンジンを持ち小規模なウェブブラウザー。w3m・ELinks・Dillo・NetSurf・Kristall など。

代替ブラウザーは輕量であり、デフォルト設定の内容が適切です。

輕量とは速度や容量だけではなく、依存パッケージがすくないことやビルドし易いことを意味します。

良いデフォルト設定とはインストール直後の狀態でも私事權 (Privacy) の懸念が少なく、不要な機能を無效にする手間がかからないことです。

たとへば有名なブラウザーは利用者の知らない間に Google や Mozilla のサーバーに沢山接續しますが、それを無效にするのは面倒です。

• 注意: NetSurfは起動時にgoogleに接續する (修正可能) -- 追跡ではなくfaviconを取得するため

2. 自由の精神

有名なブラウザー (Chrome・Firefox・Safari) はすべて企業の製品でありビジネスと強く結びつきます。ビジネスのためには利用者に不利な機能も平氣で追加されます。

• Googleが開発中の「FLoC」はなぜ「有害」なのか、ユーザーとウェブサイトに発生する損害とは？ (hozon site) -- Chrome は廣告配信のための機能「FLoC」を實裝した。

自由ソフトウェアのビジネス化は重要な戰略ですが、殆どの大企業は自由ソフトウェアの精神を持ちません。今は問題がなくても、將来ひどい機能が追加される可能性があります。

自由や簡潔さを指向するブラウザーは、上記の問題への對策になります。逃げ道を確保するためにもブラウザーの選擇肢を沢山知ることが大切です。

3. 實用上の課題

代替ブラウザーは重要ですが、實用上の課題を持ちます。そのため誰にでも推奬できるわけではありません。

• CSS の實裝が不充分 (文書が正しく描畫されない)
• JS を實行できない
• 擴張機能の仕組みが無い、または實用に耐へない (umatrixの樣な物が無い)
• エンコーディングに關する機能の不足 (w3m は良い)

一部の目的には、專用のソフトウェアか、一應は自由ソフトウェアである Firefox・SeaMonkey や、Webkit 系 (Surf・Badwolf など) を使用できます。

• オンライン會議
• ショッピング
• ブラウザーゲーム
• JS で書かれた簡易的なツール

これらは、ウェブの閲覧ではなくプログラムを實行することだから、代替ブラウザーの仕事ではありません。

4. 必要な配慮

人々が次の樣な點に注意すれば、代替ブラウザーの機能不足を補ふことができます。

HTML/CSS を工夫する

文書の構造を HTML だけで明確に記述します (見出し・段落・リストを活用)。

CSS は、一部の機能が無視される時のことも考へます (グレースフルデグラデーション [hozon size])。

HTML/CSS のテンプレートを作成した時に w3m・Dillo・NetSurf などの描畫結果を確認します。

ウェブに對する意識を變へる

HTML で情報を傳へること、HTML 同士をハイパーリンクで繋げることを意識します。

ブラウザーごとに HTML の描畫結果が異なることを容認します。

これらのことに配慮すれば、ウェブはあらゆる環境で利用しやすくなります。しかも、技術面の難易度が下がり、幅廣い人が HTML を書くことに繋がります。

單純な HTML がウェブの主流になれば、有名ブラウザーの重要性は下がります。そして、個人が新規のブラウザーを開發してウェブの主導權を一般人の下に戾すことも夢ではありません。