JSのアンチにはならないこと

JavaScriptの罠」が問題提起されてゐます。これは重要なことです。一方で JS に對する行き過ぎた「アンチ」を見かけます。筆者にもその傾向はあります (ありました)。が、それは問題提起から説得力を無くすことに繋がると考へます。

1.「JavaScriptが有效です」

JS の問題を知る人は、自分のウェブサイトに「JavaScript が有效です。安全のために JavaScript を無效にしてください」といつた警告をつけることがあります。ところが、その手のウェブサイトを見る人は殆どが既に JS の問題を知つてゐます。むしろ本當に何も知らない人をビックリさせるだけではありませんか。

更によくないのは、それらの警告を表示する/しないを CSS などで制御することです。これでは CSS を無效にした環境なら JS が無效でも「JavaScript が有效です」といふ警告を見ることになります。これでは警告が嘘になつてしまひます。

JS の問題を傳へるのに凝つた仕組みは必要ありません。問題を文章で説明するか、「JavaScriptの罠」などへのリンクを記載するのが良い方法です。

2. NOSCRIPT要素の濫用

「1」と似たことですが、NOSCRIPT 要素を使用して、JS 無效であることを褒めるのは意味がないと思ひます。

3. JS だけを差別しない

ある理由をもつて JS を問題視するなら JS 以外の物事にも同じ理由を適用するべきです。

私事權 (Privacy) を守るためといふなら、ウェブサイトは利用者の私事權に眞劍に配慮するべきです。ウェブサイトを輕くするため、自由を守るため、などの理由でも同樣です。

もちろん、ウェブサイトに JS を使用しなくて濟むならそれに越したことはありません。しかし、JS に限らず、ある物事の問題點を文字にしてウェブサイトに掲載するなら、他の面でも矛盾が無い樣にして筋を通すべきです。