影鷹 (縱書きブラウザー) の使用方法

影鷹は Java で作られたウェブブラウザーです。影鷹は独自の描畫エンジンを持ち、すべての HTML 文書を縱書きで表示します。

OpenBSD 7.2 で影鷹を導入した時の手順を殘します。OpenBSD 以外の OS で使用する場合は讀み替へてください。

縱書きの美々蝶々
影鷹の畫面寫眞

1. Javaの導入

次のコマンドで Java を導入します。

OpenBSD には Java のパッケージが複數あり、どれを導入するか尋ねられます。筆者はは jdk-1.8.0 を選擇しました。

Java を導入したら、「java」コマンドを確認します。OpenBSD では Java のパスが環境變數 PATH に含まれないから、Java を實行する時はフルパスを指定します。

2. 影鷹の導入

2.1. ファイルの取得

次のウェブサイトから UNIX 版の壓縮ファイルを取得して、これを「~/Downloads」に保存します。

取得したら、ファイルを壓縮解除して、適當な場處に配置します。筆者は「~/.local/opt」に配置しました。

  1. $ cd ~/Downloads
  2. $ tar xzvf kagetaka-0.4.tar.gz
  3. $ mkdir -p ~/.local/opt
  4. $ mv kagetaka-0.4 ~/.local/opt/kagetaka

さうしたら、次のコマンドで影鷹を起動できます。影鷹は日本語專用だから、ロケールを日本語に設定する必要があります。コマンド内のパスは實際の物に合せて下さい。

2.2. 起動用スクリプトの作成

kagetaka」と入力するだけで影鷹を起動するには、次の様なスクリプトを作成します。そして、「chmod +x kagetaka」で實行権限を與へて、これを環境變數 PATH に含まれる場所 ( ~/.local/bin など) に配置します。

スクリプト「kagetaka」の内容
#!/bin/sh
export LANG=ja_JP.UTF-8
java_path=/usr/local/jdk-1.8.0/bin/java
kagetaka_path=~/.local/opt/kagetaka/lib/kagetaka-browser.jar
exec $java_path -jar $kagetaka_path $@

ここでも「java_path」「kagetaka_path」に指定するパスは、實際の物に合せて下さい。

影鷹のマニュアルには、影鷹に附属の「kagetaka.sh」を使用する様に書かれてゐますが、筆者は敢へて自作しました。

3. 影鷹の利用・設定

影鷹の UI は分りやすいから、日本語が讀めれば操作方法はすぐに分ると思ひます。CSS の實裝は dillo よりも不完全ですが、色々な HTML 文書を縱書きで表示してみるのは面白いことです。

最後に、重要さうな設定項目をまとめました。「ツール」>「影鷹のオプション」から設定を變更できます。

文字をなめらかに表示する
「表示」>「フォント」>「文字をなめらかに表示する」にチェックする。
畫像を非表示にする
「詳細」>「表示項目」>「画像を表示」のチェックを外す。
畫像の多い HTML 文書では、畫像を非表示にしないと讀み込みに時間がかかる。
HTTP Referrer を無效にする
「詳細」>「ネットワーク」>「Referer を送信する条件」を「送らない」に變更する。
初期設定は「同じホストのみ送る」。
Cookie を無效にする
「詳細」>「クッキー」>「クッキーを保存する」のチェックを外す。
「セッションクッキーを受け取った場合」「永続クッキーを受け取った場合」の兩方を「許可しない」にする。
Tor を有效にする
「詳細」>「プロキシ」>「プロキシを使用する」にチェックする。
HTTP プロキシホスト、
HTTPS プロキシホスト、
FTP プロキシホスト:
(空にする)
SOCK プロキシホスト:
localhost
ポート 9050
I2P を有效にする
「詳細」>「プロキシ」>「プロキシを使用する」にチェックする。
HTTP プロキシホスト、
HTTPS プロキシホスト:
localhost
ポート 4444
FTP プロキシホスト、
SOCK プロキシホスト:
(空にする)