uim-fep と anthy とを使用すれば、コンソール上で日本語を入力できます。長所は次の通りです。
本文中のコマンドなどは OpenBSD 向けです。自分の OS に合せて読み変へてください。
すでに GTK版の uim を使用中の場合、「uim-pref-gtk」を使用して、anthy の ON/OFF のキーバインドに「control + o」を指定します。「全角/半角」などのキーバインドは、uim-fep で使用できないからです。
GTK版の uim を使用しないで、uim-fep だけを使用する手順は次の通りです。
始めに、uim のパッケージをインストールします。uim をインストールすると、anthy (日本語 IME) もインストールされます。
uim-fep を使用するには、環境変数「LANG」「LC_ALL」「LC_CTYPE」に言語とエンコーディングとを設定する必要があります。「.profile」などの設定ファイルに次の記述を追加します。
export LANG=ja_JP.UTF-8
export LANG=en_US.UTF-8
最後に、uim の設定ファイルを作成します。デフォルト設定では anthy が無効だから、anthy を使用できるようにします。また、anthy の ON/OFF のキーバインドを「control + o」に設定します。
(define default-im-name 'anthy-utf8)
(define-key anthy-on-key? '("<Control>o" generic-on-key?))
(define-key anthy-off-key? '("<Control>o" "escape" generic-off-key?))
コンソールで uim-fep を実行すると、日本語入力ができる状態になり、新しいシェルが起動します。また、-e オプションで、シェルではなく別のプログラムを起動できます。
uim-fep の起動後は、コンソールの最後の行に uim のインジケーターが表示されます。「anthy-utf8」が有効であること、「- 」=「直接入力」、「R」=「ローマ字入力」を意味します。
起動時は直接入力になります。日本語入力を ON にするには、設定したキーバインド通り「control + o」を押します。日本語入力を ON にすると、インジケーターの「- 」が「あ」=「日本語入力」に変化します。
この時、日本語をローマ字で入力できます。例として、「toukyou」と入力すると「とうきょう」になり、スペースを押すと漢字変換の候補が表示されます。候補の中から漢字「東京」を選んでエンターや「control + m」で確定すると「東京」が入力されます。
日本語入力を OFF にする時は「control + o」かエスケープを入力します。エスケープで OFF にできる様に設定すると、Vim を使用する時に便利です。
漢字変換中の便利なキーバインドをいくつか紹介します。
私は日本語よりローマ字入力が好きです。かな入力だと、1つのひらがなを1つのキーで入力できます。ただし、キー配列は暗記が必要です。例として「ち」は「a」のキーに割り当てられます。
uim でかな入力を使用する場合、uim-pref-gtk で設定するか、設定ファイルに次の設定を追記します。
(define default-widget_anthy_utf8_kana_input_method 'action_anthy_utf8_kana)
かな入力を設定すると、インジケーターに「か」=「かな入力」と表示されます。
uim の設定ファイルに關する資料は少ないから、調査の余地があります。ですが、わたしは、これだけで充分に日本語を入力できます。