ウェブサイトは奉仕をしない

1. 自分のためであること

人々は自分の目的のためにウェブサイトを制作しながら、それが他人への奉仕であると勘違ひしやすいものです。また、ウェブに意見を書いただけで善行をした氣持ちになりやすいです。もちろん、自分のためにウェブで物を書くことは惡くありませんが、奉仕や慈善活動と混同してはいけません。

商用のウェブサイトなら「ビジネス」が目的であることは明確です。個人のウェブサイトなら「とにかく物を書きたい」「自分の持つ情報をまとめたい」とか「同じ趣味の人に讀まれたい」「友人を作りたい」などの目的があるはずです。

自由ソフトウェアの公式ウェブサイトは奉仕の樣に見えますが、人々が自由ソフトウェアに參加するときは何かしら自分の目的を持ちますから、多くは自分のためです。

掲示板や SNS も同じく「書き込める物がほしい」「書き込んでほしい」などの目的を持つて運營されるものです。

たとへ自分のために始めたとしても、それが人を喜ばせたり、誰かの役に立つたりするのは素晴らしいことです。そしてウェブの情報は長く殘るので (殘るべきなので)、1度公開したものは無限の未來のどこかで意味を持つかもしれません。「チラシの裏」ではなくウェブに書く理由はそこにあると考へます。

2.「支援」?

ところでウェブサイト (または掲示板/SNS) の運營者はしばしば「寄附」「支援」を募りますが、そのウェブサイトが結局、自分のためであるならば「わたしのために金をください」と堂々と言つてゐることになります。それを自覺することが求められます。つまり責任が重くなります。

特に「維持のため」ときたら「本當に寄附がなければ維持できないのか」といふ疑問が浮かびます。維持費が必要なら利用料を徴収すれば良い話です。それが難しければ自分で負擔できるだけの費用で運營するべきです。

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