bibi/src/uim-fep.html

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<title>uim-fep の紹介 - 美々蝶々</title>
<h1>uim-fep の紹介</h1>
<ul>
<li>2022-12-31 たかし</li>
<li>最終更新日: 2023-10-29 (陰暦09月16日)</li>
</ul>
<h2></h2>
<p>uim-fep と anthy とを使用すれば、コンソール上で日本語を入力できます。長所は次の通りです。</p>
<ul>
<li>SSH から使用できる</li>
<li>GTK や X11 が無くても使用できる</li>
<li>uim-xim と異なり、XTerm 上で文字化けしない</li>
<li>uim-xim と異なり、suckless の st 上で変な表示にならない</li>
</ul>
<p>本文中のコマンドなどは OpenBSD 向けです。自分の OS に合せて読み替へてください。</p>
<h2>1. GTK版を使用中の場合</h2>
<p>すでに GTK版の uim を使用中の場合、「uim-pref-gtk」を使用して、anthy の ON/OFF の操作に「<kbd>alt + `</kbd>」を指定します。全角/半角キーなどは、uim-fep で使用できないからです。</p>
<h2>2. GTK版を使用しない場合</h2>
<p>GTK版の uim を使用しないで、uim-fep だけを使用する手順は次の通りです。</p>
<p>始めに、uim のパッケージを導入します。anthy (日本語 IME) も一緒に導入されます。</p>
<dl>
<dt>導入:</dt>
<dd><samp># <kbd>pkg_add uim</kbd></samp></dd>
</dl>
<p>uim-fep を使用するには、環境変数「LANG」「LC_ALL」「LC_CTYPE」に言語とエンコーディングとを設定する必要があります。「.profile」などの設定ファイルに次の記述を追加します。</p>
<dl>
<dt>LANG の設定例:</dt>
<dd><code>export LANG=ja_JP.UTF-8</code></dd>
<dt>または:</dt>
<dd><code>export LANG=en_US.UTF-8</code></dd>
</dl>
<p>最後に、uim の設定ファイルを作成します。デフォルト設定では anthy が無効だから、anthy を使用できるようにします。また、anthy の ON/OFF の操作に「<kbd>Alt + `</kbd>」を指定します。</p>
<dl>
<dt>設定ファイルを作成:</dt>
<dd><samp>$ <kbd>vi ~/.uim</kbd></samp></dd>
<dt>設定ファイルの中身:</dt>
<dd><samp>$ <kbd>cat ~/.uim</kbd></samp></dd>
<dd><code>(define default-im-name 'anthy-utf8)<br>
(define-key anthy-on-key? '(&quot;&lt;Alt&gt;`&quot; generic-on-key?))<br>
(define-key anthy-off-key? '(&quot;&lt;Alt&gt;`&quot; &quot;escape&quot; generic-off-key?))</code></dd>
</dl>
<h2>3. 起動と終了</h2>
<p>コンソールで uim-fep を実行すると、日本語入力ができる状態になり、新しいシェルが起動します。また、<kbd>-e</kbd> オプションで、シェルではなく別のプログラムを起動できます。</p>
<dl>
<dt>起動:</dt>
<dd><samp>$ <kbd>uim-fep</kbd></samp></dd>
<dt>起動 (tmux):</dt>
<dd><samp>$ <kbd>uim-fep -e tmux</kbd></samp></dd>
</dl>
<p>uim-fep の起動後は、コンソールの最後の行に uim のインジケーターが表示されます。「anthy-utf8」が有効であること、「- 」(「直接入力」の意味)、「R」=(「ローマ字入力」の意味) を意味します。</p>
<dl>
<dt>インジケーター:</dt>
<dd><samp>anthy-utf8[Anあ]</samp></dd>
</dl>
<h2>4. 入力の操作</h2>
<p>起動時は直接入力になります。日本語入力を ON にするには、設定したキーバインド通り「<kbd>alt + `</kbd>」を押します。日本語入力を ON にすると、インジケーターの「- 」が「あ」=「日本語入力」に変化します。</p>
<dl>
<dt>インジケーター (日本語入力):</dt>
<dd><samp>anthy-utf8[An- ]</samp></dd>
</dl>
<p>この時、日本語をローマ字で入力できます。例として、「<kbd>toukyou</kbd>」と入力すると「とうきょう」になり、<kbd>スペース</kbd>を押すと漢字変換の候補が表示されます。候補の中から漢字「東京」を選んで<kbd>エンター</kbd>や「<kbd>control + m</kbd>」で確定すると「東京」が入力されます。</p>
<dl>
<dt>漢字変換の候補一覧:</dt>
<dd><samp>1:東京 2:とうきょう 3:トウキョウ [1/3]</samp></dd>
</dl>
<p>日本語入力を OFF にする時は「<kbd>alt + `</kbd>」か<kbd>エスケープ</kbd>を入力します。<kbd>エスケープ</kbd>で OFF にできる様に設定すると、Vim を使用する時に便利です。</p>
<p>漢字変換中の便利なキーバインドをいくつか紹介します。</p>
<dl>
<dt><kbd>control + p</kbd>」:</dt>
<dd>前の候補を選択します。</dd>
<dt><kbd>スペース</kbd>」または「control + n」:</dt>
<dd>次の候補を選択します。</dd>
<dt><kbd>control + b</kbd>」:</dt>
<dd>前の文節に移動します。</dd>
<dt><kbd>control + f</kbd>」:</dt>
<dd>次の文節に移動します。</dd>
<dt><kbd>F7</kbd>」:</dt>
<dd>カタカナに変換します。</dd>
</dl>
<h2>5. かな入力</h2>
<p>私はローマ字入力よりも、かな入力を好みます。1つのひらがなを1つのキーで入力できます。ただし、キー配列は暗記が必要です。例として「ち」は「<kbd>a</kbd>」のキーに割り当てられます。</p>
<p>かな入力をするには、uim-pref-gtk で設定するか、設定ファイルに次の設定を追記します。</p>
<dl>
<dt>かな入力の設定:</dt>
<dd><code>(define default-widget_anthy_utf8_kana_input_method 'action_anthy_utf8_kana)</code></dd>
</dl>
<p>かな入力を設定すると、インジケーターに「か」と表示されます (「かな入力」の意味)。</p>
<dl>
<dt>インジケーター (かな入力):</dt>
<dd><samp>anthy-utf8[An- か]</samp></dd>
</dl>
<h2>以上</h2>
<p>uim の設定ファイルに関する資料は少なく、調査の余地があります。</p>
<h2>参考</h2>
<ul>
<li><a href="https://raw.githubusercontent.com/uim/uim/master/fep/README">https://raw.githubusercontent.com/uim/uim/master/fep/README</a></li>
<li><a href="https://raw.githubusercontent.com/uim/uim/master/fep/README.ja">https://raw.githubusercontent.com/uim/uim/master/fep/README.ja</a></li>
</ul>